2006.5.03
季節のリレー
汗をかきかき衣替えをした翌日に、しまい忘れていたヒーターで
冷たくなった手先や足元を暖める……。
そんなゴールデンウィークを送っている高倉@東京在住です。
5月は不思議な季節。
遅い春?
早い夏?
季節と季節をつなぐ、名前のない季節なのかもしれないな。
そんなことを考えていたら、ふと、谷川俊太郎さんの「朝のリレー」という詩を思い出した。
小学生のころ、国語の授業で習って以来、心に刻まれている大好きな詩だ。
谷川さんは世界に朝が訪れるさまを、国から国、人から人への「朝のリレー」だと表現している。
朝が来るのは、国や地域によって違う。
時差があるわけだし、当たり前……なんて無粋なことはいわず、
こんなふうに詩的に伝えられるなんてすごいなあ。
11歳の私は単純に感激した。
詩人ってのは、普通の人が考えつかないことを言葉にする名人なんだと知ったのもその時。
数年前、本屋さんで「谷川俊太郎詩集」を見つけたときは、すぐさま買い求めた。
そして今日、久しぶりに本棚の奥から引っ張り出して、「朝のリレー」のページを開いてみた。
大人になった私は、やっぱり、なんだか、しみじみとこの詩の持つ力強さに圧倒された。
世界中で朝をつないでいくということは、
みんな平等に太陽の恵みをもらえるということ。
昨日とは違う、新しい1日を生きられるということ。
100枚の論文より、数行の詩のほうが、
人に何かを訴え、人の心を揺さぶることがある。
改めてそんな風に思えたのは、やっぱり私が大人になったからだろうか。
GWも残すところ、あと半分。
そしていまは春と夏をつなぐ、季節のリレーの真っ最中。
新しい季節は、すぐそこまで近づいている。