2005.8.14
始まったばかりの夏
友人が芝居をやるというので、数人と誘い合わせて出かけた。
場所は若者の情熱が渦巻く、早稲田の小劇場。
芝居のテーマは生き霊。
原作は三島由紀夫。
凡人の私にはちょっと(本当はかなり)難しかったのだけど。
でも芝居している友人の顔はじつにイキイキしていて素敵だった。
それを見られただけでも行った甲斐があったと思う。
彼女は数年前までイギリスに演劇留学していた。
でも帰国してからは食べていくこと、暮らしていくことに忙殺され、
「演劇がやりたい」という気持ちは少しずつしぼんでいるように見えた。
「もったいないな」。
人ごとなのに、心からそう思った。
「せっかくイギリスまで勉強しに行ったのに」。
本当に余計なお世話なんだけど。
けれど、ここ1年ほどで、また芝居熱が湧き上がってきたようだ。
今回の芝居はその第一弾。
今後、大阪、富山を仲間たちと行脚するらしい。
「なんか、修学旅行みたいで楽しいんだよね」。
喉をつぶし、声を枯らした彼女はそう言った。
彼女たちの夏は、これから始まるのかもしれない。