2005.2.19
対岸の彼女
先日、直木賞作家の角田光代さんにお会いした。
やさしい笑顔、丁寧な言葉遣いとやわらかい物腰が印象的。
まるで「お隣のお姉さん」みたいだ、と親近感を抱いた。
直木賞受賞作の「対岸の彼女」は30代の女性の生き方を描いた長編小説。
主人公の高校時代と、現在のストーリーがクロスしながら進展していく。
表紙の帯部分に書かれた言葉にはハッとさせられる。
「女の人を区別するのは女の人だ。既婚と未婚、働く女と家事をする女、子のいる女といない女。
立場が違うということは、ときに女同士を決裂させる」。
確かに女性はささいなことで「あの人と私は違う」と線を引いてしまうかもしれないし、
自分と違うことをしている人がうらやましく思えてしまう生き物なのかもしれない。
女であるって大変なことだな、としみじみ思う。
角田さんには受賞後の心境や、まわりの反応などをはじめ、
学生のころから、現在にいたるまでの恋愛などの話を聞かせていただいた。
私がライターになり、取材をはじめたころは「作家」といえば雲の上の人。
「とっつきにくい」存在だったけれど、こんなに気さくな作家さんが現れるとは!
時代もずいぶん変わっんだなぁ、とも思った。
20代のかたも、30代真っ只中にいるかたも、そして30代を卒業したかたも。
ぜひ、この本を手にしていただきたい。
身につまされたり、妙に納得したり、柔軟な女性になろうと誓ったり……。
私はそう感じたが、みなさんはどのように物語を読み取られるのだろうか?
同じ女性として、それを語り合えたら幸いだと思う。