Diary&Column/おさる式茶藝館

2005年03月27日

「着物が似合う町」...へえ、うちら京女どす(大嘘)

“京都で着物“というのはいかにも過ぎて気恥ずかしいが、こっそり憧れであった。
鴨川沿いをそぞろ歩き、寺社仏閣で静かな時間を過し、
南座で歌舞伎鑑賞と洒落込み、町家を改造したレストランでお食事……
ありがちな定番シーンにもいちいち映えてしまう着物姿のわたくし。どうよ。
嗚呼そんな自分を見てみたい!自意識がスパークするおさるであったがしかし、
着物を着るとなると荷物がとてつもなく増えてしまうのね。
女子高生だったら、ありえない重―い!とか言っちゃうくらいにね。
といいますかわたくし、それ以前にばあやがいないと着物が着られませんの。
うーんぜんぜん駄目じゃん。つうわけで“京都で着物”は憧れのまま
長いことほっとかれておったのである。

が、ここへきてにわかに現実味を帯びてくる着物計画。
調査能力&実行力に秀でし頼れる道楽の女王、友人のカッパが探し出してきた
わしらの強い味方、それがザ・西陣織会館であります。
肌襦袢と足袋を持参すれば3000円ほどで着物をレンタル、
着付けをしてくれてそのまま外出オッケー、つうわけで早速予約を入れてもらった。
まず、数十枚の小紋の中から好きなものを選ぶのだけれど、
正直あまり好みな柄がないのでさして迷うこともなく即決ですねん。
カッパは凛としたブルーに小さいお花柄が可憐な、イメージ的には梨園の妻風、
おさるのは全体に椿を配したえんじ色の着物で、気分は竹久夢路が描く女子。
それぞれが己のセレクトにうっとりと酔っている間に、
プロな雰囲気をばんばん醸し出してる着付けのおばちゃん達が
それらに合う帯や帯揚げ等をさくっと用意してくれ、
マッハの速さでしかもきっちりと美しく着せてくれるのです。
着物着用時に必須の息苦しさとかきつさが全く感じられず、しかも着崩れなし。
おばちゃんすげえよ!と心の中で喝采しつつ
これまた用意してもらった道行を着て念願のお出掛けと相成りました。

わしらが京都に滞在した時期はちょうど「京都市伝統産業の日」に関連した
記念事業が色々と催されており、着物を着ている人に限って各種美術館の入場が
割引になったり、市バスや市営地下鉄が無料で乗車できる券が配布されていた。
それらの券を上手に使うとかなりお得に京都を楽しめる。
他にもタクシー10%引きとか、着くずれお助け店舗があったりとか
全体的に実に着物に優しい町なのね。もうどんどん着たくなるよね。
果たして“梨園の妻”と“夢路の女”は、プライスレスな満足感を胸に
春の雪が舞い散る京の町歩きを楽しんだのでありました。嗚呼おれらサイコー。

2005年03月20日

「タイトリストの苦悩」...言ったもん勝ちアートに学ぶ

横浜美術館で開催中の「マルセル・デュシャンと20世紀美術」展を観に行った
友人・カッパから、ある興味深い作品の話を聞いた。
デュシャンは20世紀初めに活躍したダダ・シュルレアリスムの芸術家。
くだんの作品は「泉」と名付けられたもので、
その正体はなんと男性用便器であると言う。
既製品の便器にサインして置いてあるだけで、是即ちアート也。
レディメイド(既製品)な物体を芸術家であるデュシャンが選びタイトルを付け
出展することによって芸術作品になるのだ、って話みたい(違ってたらごめん)。
うーんスゴイ、キングオブ言ったもん勝ち!のような気もするけど、
ものごっつ革新的ですな。ちなみにこの作品は当時、
無審査の展覧会であるにも関わらず展示を拒否されたそうだ。
レディメイドシリーズには芸術という既成の概念を打破するとか、
概念や行為を芸術として機能させるとか色んな意図があるようです。
まあその辺りはよくわからん所もあるが、
誰にでも出来そうなのに誰しもやろうとはしないってことをあえてやる、
っつう部分には凄みを感じる。このへんてこな作品をちょっと見てみたい。

芸術云々は置いといても、このレディメイドの手法をわしらが実生活に導入すると
結構面白く過せると思う。ビックリハウス(古っ)に投稿する的な気持ちで、
そこいらへんにある物にがんがんタイトルを付けてみるのも
酔狂だが癖になりそうな予感……。
例えばころがっている連れ合いには「疲れ財布」とか。どうだ。アートだ。そうか?
ちょっとダダに近付いたって感じがしませんかー。
ウルトラマンに出てくる怪獣じゃないぜ。

そんなわけで、と強引にまとめに入るが、タイトルって案外重要だ。
タイトルがぐっとくる本は内容も良いような気がする。
「優しくってすこし ばか」「象と耳鳴り」「フィンガーボウルの話のつづき」
「東京漂流」「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」
「第七官界彷徨」「リンダリンダラバーソール」「世界音痴」……
そんなタイトルが好きさ。行数稼ぎではないのさ。
このラインナップ、見ているだけでどんな本なんだ?と読んでみたくはならないか。
タイトルは物事のとっかかり、入り口としても重責を担っているのであるからして、
なるたけ想像の余地がありちょっとひっかかる部分も持ちつつ
更にチャーミングであれば尚宜し。

かようなことがアタマにあるので、わたくしも毎回コラムのタイトルには
かなり力をいれている。一所懸命付けている。
時には本文書く以上に時間がかかっていたりするんですわ。
考えすぎて自己満足に終わる事も多々あるが……。
俺が付けたら即アート!なんて豪語できる域へ、いつの日か到達したいものだよ。

2005年03月09日

「ロータス&ドラゴン」...ハマでスカジャンでCKB

今、浜っ子の間で称賛を以って熱く語られているニュースと言えば、
「横山剣さん校歌を作曲」の一件でありましょう。
2002年に開校したばかりの市立みなと総合高校には校歌がなく、
生徒のアンケートの結果校歌を作曲して貰いたいアーチストダントツナンバーワンが
剣さんだったということで、早速剣さんに依頼&剣さん快諾&
剣さん作曲(多分無償)、といった流れだったそうだ。まさにイイネ!って話じゃ
ん。
剣さんの作った歌を入学式卒業式始業式終業式っておよそ式のつく行事には
高らかに歌えるなんて、羨ましいな。

説明不要かもしれないが、横山剣は横浜出身、今や横浜を代表する
イカすバンドとして八面六臂のヨコワケハンサムな活躍をしている
クレイジーケンバンド(以下CKB)のボーカルで、浜っ子からすればそれはもう
浜のシンボル的なかっちょいい兄貴!なのですわ。
前にも書いたけど、横浜ではゴミ収集車も剣さんが歌う「いいね!横浜G30」を
流しながら来るんだ(注・最近は何故かインストに変更)。
CKBの曲にはメジャーな名所からシブどころまで横浜の色んな場所が
沢山登場するので、その場に赴くと自然と曲が聞こえてきて
自分がCKB世界の住人になった気がしてくるんだな。
中華街、関帝廟、元町プール、本牧埠頭、ニューグランド、ベイブリッジ、
そして地獄に一番近いヘブン・長者町……。
東京から来る時に聞くと気分が盛り上がるのは「Five Stars」。
渋谷から元町中華街まで、だんだん横浜に向かうにつれて
楽しいことも近付いてくる感じがとってもわくわくする。
045(市外局番ね)はアイラブユーの意味だなんて、ちょっと素敵だよね。
手放し褒め。

さて今、ロウラーの間で話題騒然なのはロウロウ初登場のスカジャンでありましょ
う。
戦後間もない頃横須賀にベースが出来、
米軍が持ち込んだパラシュートの生地サテンに日本の刺繍を施したものを
米兵用のお土産として作成&売り出されたのが
横須賀ジャンバー(略してスカジャン)のルーツだと言われている。
アメリカンだけど図柄はバリバリのザ・東洋という大胆な両極端加減が
スカジャンの肝であるが、そこへ更にロウロウ的キュートなエスプリをプラスすると
あら不思議。スカジャンの活きの良さを保ちつつもどこか上品で、
正に唯一無二的逸品の誕生、ってとこでしょうか。
このスカジャンに絶対似合うのは、
CKBのブルージーな名曲「タイガー&ドラゴン」!
曲中に出てくる“ダサいスカジャン”とはやや趣を異にするが、
いつもよりもちょっととっぽくちょっとチンピラな気分ではおった
ロウロウ製スカジャンが、another“俺”を引き出してくれるに違いない。
中華街あたりで剣さんとすれ違ったら、きっと「イイネ!」って言われるぞ。ハッ。