デザイナーの真実
デザイナーの仕事って聞くと、一日中スケッチブックを持って、
優雅にスラスラスラっと、スケッチを描いているような
華やかなシーンをイメージする人も多いんじゃないでしょうか?
今日は、実際にデザイナー・MAKIがアトリエで、
一体どんな仕事の仕方をしているのか、ちょっぴり
紹介したいと思います。
もちろん冒頭に紹介したみたいなスケッチを描くことも
大事な仕事のひとつです。
実際、いつでも思いついた時にすぐに描けるよう、
MAKIの持ち歩いているbagの中には、常にスケッチブックが
入っています。デッサンもよく描いています。
ただ、MAKIがスケッチを描いていたり、デザインに
ついて考えたりしている時間は一日の仕事をしている
時間全体の十分の一も無いんじゃないでしょうか?
一日の中でだいだい10分くらい、多くても
30分くらいだと思います。
じゃあ、毎日12時間以上アトリエで何の仕事を
しているのかといえば、これから説明する、もっと
地味で細かい作業をしています。
たとえば、発注の作業。
これが一番時間のかかる作業なんじゃないでしょうか?
どの生地を使い、各部の仕様はどういう風にし、
各部位のサイズはどうだとか、ステッチは何色の
何番手の糸をどういう方法で打つのか、などなど、
細かいことを決め、記入していきます。
次に生地の選定です。
何を使うのかなど、膨大な資料の中から探し出します。
その後各メーカーや織元に在庫状況を確認し、無いものに関しては
納期を調整しながら手配をします。
1着作るのに何メートル生地を使用するのか、細かい計算も
毎回します。この計算も結構めんどくさいんですよね。
使用生地の種類が倍に増えると、この計算にかかる時間も倍増えます。
たくさんの生地の見本帳を広げながら、一軒一軒電話で
確認してひとつひとつ手配をしていきます。
オリジナルでプリントする場合には、規格にあわせた図案を作成
します。これがまたなかなかめんどくさい作業なんですよね。
マキは実家のスカーフの製版型をつくる会社で、モデルをしながら
職人として働いていたキャリアがあるので、図案の作り方を
たまたま知っていたんですよね…
どんな経験も無駄にならないモンですね…
仕様書を作ったらパタンナーに発注をします。
ROUROUを手伝ってもらっているバタンナーは個人や企業
いくつかあり、それぞれ得意分野があるので、デザインによって
振り分けてお付き合いしています。
パタンナーはパターン(型紙)と「トワル」をつくり、
ROUROUに納品します。
トワルとは簡単に言うと、「服の模型」です。
シーチングで作ったダミーの服の事です。
実際に着用し、服のシルエットや分量感をチェックします。
修正する箇所は細かく修正の指示を出します。
そしてそのパターンとトワル、それから生地やら
必要な部材などをアチコチから取り寄せて、今度は
工場に発注するわけです。
ROUROUでは現在国内は神奈川・東京をはじめ、
愛知、千葉、岡山、愛媛、新潟などに取引のある
縫製工場があります。
海外はインドネシア、ベトナム、中国にそれぞれ
3-8くらいの契約工場があります。
それぞれ全部コストが違うのは当然ですが、それぞれ
みんな得意不得意の特色があり、また設備や時期によって
混み具合も違うので、商品のデザインや仕様、販売価格
などを加味しながら、過去の経験に基づき、各工場に
振り分け発注をします。
当然発注し終わった後も、細かい仕様の打ち合わせや
納期管理、品質管理をしていかないといけません。
思わぬ事故が起こることもしばしばあり、そのつど
その対応に追われます。
と、ここまでがおおよそのデザイナーとしてのMAKIの
仕事です。
デッサンやスケッチ、デザインを考えている時間以外にも
たくさんの仕事があるのをお分かりいただけましたでしょうか?
昔は店頭に立ちながら、この作業をしていたんですから、
振り返ると、やっぱりだいぶ無茶していましたね…
今、増え続ける一方のMAKIの補佐として、もともと通販を
担当していた、たまらんがMAKIをアシストしてくれています。
生まれつき几帳面な性格に加え、彼女も服飾系の短大を
卒業していて趣味で服を自分で作ったりしているので、
要領を得ています。
MAKIもだいぶ助かっているみたいです。
僕たちにとっては見慣れている、日常の当たり前の
仕事内容ですが、MAKIがふだんどんな仕事をしているのか
興味をもっている人もいるかもしれないなー、と思って、
今日はそんなアトリエの仕事の一部を紹介してみることに
しました。