Diary&Column/ボス

2006年11月23日

人気の理由

その鍼灸院は、中華街の外れの古びたマンションの6階にあります。
少しだけカタコトの日本語を話す先生は、ずいぶん昔
中国からやってきて、ずっとこの場所で商売を続けているそうです。
ところが、建物の中にも外にも看板がありません。
唯一あるのは、ドアについた小さなサインだけ。
もちろん広告なんか、これまで一度も出したこともないでしょう。

「こんな分かりにくい場所にあって、看板も出さずお客さんが
 来るんだろうか?」

ひと事ながら気になりましたが、僕の心配をヨソに、その鍼灸院は
4つあるベッドが空く暇が無いくらい繁盛していました。
電話をしても、何日も先までずっと予約がいっぱいで、飛び込みで
診てもらう為には、閉院後に先生に残業してもらう以外に、
方法はありません。

ネンキの入ったソファに座り、14インチの小さなテレビを見ながら
自分の名前が呼ばれるのを待ちます。
出されたパジャマに着替えてマッサージを受けながら、西洋医学も
東洋医学も学んだ、先生のお話を聞いていると、その鍼灸院の人気の
理由が分かってきました。

新規のお客さんは、ほとんどが誰かの紹介だそうだそうです。
実際、首を寝違えたMAKIが中華街のご近所さんに紹介されて
最初に施術を受け、そのMAKIに僕も紹介され、その鍼灸院のドアを
たたきました。

MAKIがここ数ヶ月で紹介した人だけでも、おそらく10人くらいは
いるんじゃ無いでしょうか?
ある人は腰の痛みが取れ、ある人は四十肩が直り、紹介してとても
感謝されました。
わずらっている人を見ると、思わず教えたくなっちゃうような、
とっておきの鍼灸院なんです。
中華街はもとより、遠く離れた場所から通ってくる人もいます。

新しい事も、珍しい事もやらないのですが、当たり前に
自分の仕事を黙々とこなしていく先生の姿をみて、立地や広告を
上回る、人気の秘密が分かるような気がしました。
そして商売の原点を見たような、新鮮な気持ちになりました。

カラダに異変を感じたら、ご紹介します。
ROUROUとセットで中華街に通ってください。

2006年11月20日

お店と子供

MAKIの日記でも書いてありますが、おかげさまで
無事、 yan de hafuri をオープンさせることができました。
これも、これまでROUROUを応援してきてくれたお客様のお陰だなーと、
心から感謝しています。
応援に駆けつけてくれた皆様、メールをくれたり、ブログにコメントを
くれた皆様、本当に励まされました。ありがとうございました。
そしてこれからもよろしくお願いします!!

最初にROUROUをオープンしたときも、その次代官山店を
オープンしたときも、去年LOTUS ROOMをオープンした時も
思いましたが、お店を作って開くって、きっと子供を作って
生むのと似ているんだろうな、と思います。
もちろん子供を作った経験も親になった経験もないので、
あくまで想像ですが。

子供を作るときには、きっと妊娠や出産の苦しみがあって、
生んだ後だって世話ばかり焼けて、病気や怪我だってするし、
心配事も増え、お金もかかるし、親の時間はドンドン無くなる。
大きくなったら悩みが減って安心かと思ったら、そうでもなくて、
グレたり、親のいう事を聞かなくなってくる。
いろんな意味で、きっとすごーく大変です。
じゃあ、嫌な事ばかりかと言えば、そうでもない。
「生んでよかったな」と思える時だって、きっとあるはずです。
本当はそっちの方が大きいんじゃないでしょうか?

まあ、もちろんそこまでじゃないですが、お店を作るというのは、
出産や子育てと似ているところが、あるんじゃないかなーと思う訳です。
中華街、代官山、原宿と、ROUROUはこれで3兄弟になった訳ですね。
頭を悩ます機会も、喜ぶ機会もまた少し増えそうです。

yan de hafuri は ROUROU とは少しデザインが違います。
でも、生みの親はやっぱり早園真己なわけで、僕は商品を見て、
「MAKIっぽいな」とか、「可愛いな」とか、感じます。
まあ、もちろんこれは親バカな意見ですから、ご興味のある方は
どうぞ、ご自分の目で確かめに来てください。

三女(三男?)の yan de hafuri も変わらぬご愛顧の程、
よろしくお願いいたします。


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2006年11月14日

「人は鏡だよ」
サラリーマン時代、上司に教わりました。
「相手がムッとしていたら、お前がその原因を作っているんだよ」
と言うのです。
なんだか納得が行かない理由で、よく怒られました。

つまり、人が笑っていれば相手は笑い、怒っていれば、
自然に相手もムッとしてくるんだと、その上司は言うんです。
良くすれば、相手も良くしてくれるし、欲しいときは
まず、こちらの身を削って先に相手に与える。お前もまず
笑顔を相手に与えろ!、そう言われました。

相手が怒っているのに、笑顔を返すなんてとても出来ないや、と
当時は納得が出来なかった言葉でしたが、最近なんとなく
その意味が分かってきました。
「与えよ。さすれば与えられん」
なんていうと大げさだけど、小さな笑顔のやり取りや
親切のやり取りも、聖書の言葉ときっと一緒の事なんですよね。

実は先週、急用が出来て、MAKIとふたりで上海に行ってきました。
そこで新たに友達が増えました。
中国人というのはいい意味でも悪い意味でも合理主義だと
思っていたのですが、彼らとの付き合いの中で、まるで
合理的じゃない経験をしたのです。
ものすごく親切にしてもらったんです。
高価なものをもらったとか、豪勢なディナーをご馳走になったとか、
そういう訳じゃないんですが、とても親切に接してもらったんです。

まったく、畑違いのビジネスをしている僕たちなんて、きっと
彼らに何一つしてあげれることなんて無いのに、気が合ったと
いうだけでとても親切にしてくれたのです。
得にもならないのに、親切丁寧に付き合うなんて、全然合理主義じゃ
なくないですか?

親切にされると、自然と何だか、お返しをしたいって思うんですよね。
こちらも損得関係なく、出来ることがあったら、無償で何かを
させてもらいたいって思ったんです。
当たり前の事なんですが、すごく新鮮に感じました。

暴力が暴力を生むような世の中でも、その正反対の笑顔や親切などの
ステキなモノがさらにステキなモノを生んで、その「ステキ」が
どんどん鏡写しに伝染して行くような事も、きっとどこかにあるんですよね。
僕自身もROUROUも、そんなところを目指していきたいなーと、
上海での出来事を思い出しながら、最近ふけた自分の顔を鏡で覗いて、
なんとなくそう思いました。


2006年11月05日

ROUROUの奇跡

MAKIも書いていましたが、会社を設立してから6年になりました。
起業後1年以内の廃業率は30%〜40%だそうです。
起業後10年以内では、その確率は9割にもなり、ROUROUのような
零細企業では、さらにその確率が高いんだそうです。

数々の危機を乗り込え、なんとかここまでやってこれたというのが
実感ですが、思い返してみると、貧弱な品揃えで来ないお客さんを
首を長くして待ちながら、お店を開店したのが、ついこの間のようです。
ここまでこれたのは本当にお客様の支えがあったからこそだなーと、
つくづく思うのです。

ROUROUのお客さんの数は大手ブランドやフランチャイズチェーンの
お店に比べたら、本当に微々たるものかもしれませんが、全国46都道府県に
少しずつですが、どこにでもにいます。
北海道にも沖縄にもロウラーがいるのです。
数は少ないですが、海外にもいます。
時にはお休みを使ってわざわざ飛行機や新幹線、高速バスに乗って来てくれる
お客さんも少なくありません。
せっかくのお休みをわざわざ遠くから、楽しみに訪ねてきてくれる
お客さんがいるお店って、どれくらいあるでしょうか?

この連休中にも地方のあちこちから、お土産を持ってきてくれました。
一人ひとりのお客さんがすごく暖かいのです。
初めて遊びに行くお店に、親しい友達や親戚のお家を尋ねるみたいに、
お土産を持って行く事ってあるでしょうか?

道や駅でROUROUのショッピングバッグを持っている人同士が
声を掛け合って、知り合いにあることもあるそうです。
見ず知らずの人が、小さな無名のお店を通して知り合いになるなんて
事があるでしょうか?

これって本当に奇跡だと思うんです。

こんなステキな奇跡がおきるなんて、オープン当初思っていませんでした。
僕たちは数は少ないかもしれませんが、多くの愛をお客様から頂いて
ここまでやってくることが出来たんだと思います。
「ひとは自分ひとりで生きているんじゃくて、みんな生かされているんです」
いつか聞いた、和尚さんの説教を思い出します。
ロウラーのみなさん、ひとりひとりのお陰で僕たちはココまでこれました。

そんな皆さんのお陰で、代官山店を出したり、東コレに参加したり、
LOTUS ROOMをOPENさせるたりすることができました。
そして今度は原宿に新店舗を出します。
これからもみなさんに、たくさんの恩返しができるように、前に前に
少しずつ進んで行こうと思います。

▼は改装前の中華料理店と、改装後の今のROUROU。
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